友人におすすめの本をきかれたので、真剣に考えてみた【推薦本10冊】
最近都内から、都外へと引っ越した友人。
結婚して旦那の職場との中間地点に引っ越した結果、通勤時間が1時間以上になってしまったとのこと。
とはいえ、彼女の通勤時間はピークを過ぎているのでちゃんと電車は座れるそうです。
そんな話をしてたら、おすすめの本ない?という話になったわけです。
そこで彼女の期待に答えるべく、過去2年で読んだ本をブクログで探ってピックアップしたので、ここでも共有したいと思います。
いい本巡り会えていない方、暇を持て余している方、参考になれば幸いです。
一人旅に出たいとき、自分の人生について考えたいときに読む本
サマセット・モーム著 『片隅の人生』
モームの『月と六ペンス』が結構好きだったので購入して読んだら、人生の本棚に置きたい本に。
新訳は分かりやすくおすすめです。
モームのどうしようもない人たちを愛おしく描く世界観がすごく好きです。
不条理なこともありのままの姿としてまるっと愛してしまう。
遠くへ旅に出るときはそのくらいの器の広さが必要なんじゃないかなと思います。
- 作者: W.サマセットモーム,William Somerset Maugham,天野隆司
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/11/11
- メディア: 文庫
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アガサ・クリスティー著 『春にしてきみを離れ』
アガサ・クリスティーのミステリーでない本。
彼女の作品を読んだ方は十分おわかりだと思いますが、彼女は人間の本質を書き出すのがとても上手な作家です。
それがミステリーでない分野でも十二分に発揮された名著です。
自分と縁遠い土地で一人になると、普段考えないことまで深く考えてしまったり当たり前だったことがそうでなくなったり。
良妻賢母を演じてきた主人公は家庭から離れ、本当に独りになったときに何を考えたのか、一人の旅は彼女を変えたのか。
終盤に主人公の夫が娘に贈った言葉は一読の価値ありです。
沢木耕太郎著 『深夜特急』
一人旅のバイブルですね。
カラフルでお洒落なガイドブックだとか、逆に危険地帯だけを巡ったようなヴィレヴァンに置いてありそうな危険地マップなんかはあるけど、気取らないありのままの街の姿や過酷な貧乏旅行を淡々としたトーンで書いている旅行記はそんなに多くない気がします。
しかもアジアから始まりロンドンまで。
わたしが読んだのは香港・マカオ編ですが、イギリスに行く前にちゃんと最終巻も読みたいところです。
森見登美彦著 『夜は短し歩けよ乙女』
この本を読んだら、必ずはしご酒がしたくなります。
夏のにおいが残る京都ではしご酒、日本だけと言わず海外もどうぞ、旅の出会いも一期一会、でも治安が悪すぎないところにしてね。
新しい街に新しい出会いに、おいしいお酒で乾杯したくなる、やさしい気持ちになる本です。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: 文庫
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青春時代を思い出したいときに読む本
でもスポ根モノはちょっと苦手...
そんな人におすすめしたいのがこの本です。
原田宗典 『平成トム・ソーヤー』
青春=野球部や吹奏楽部、ダンス部だけじゃない!
青春なんて人それぞれ、だとしたら盗みに青春をかけるのもアリ...?(法律的にはナシです)
出会いも別れも恋愛も卒業も、きっとあなたが想像しないリアルでリアルじゃない青春の冒険がこの本にはあります。
ライフスタイルを見直したい、変わりたいときや背中を押してほしいときに読む本
ジェニファー・L・スコット 『フランス人は10着しか服を持たない』
アメリカ人の著者がフランス留学中に学んだ「少ないモノで豊かな生活」
昨今のミニマリストブームとも繋がりますね。
服だけに限らず、モノを多く持つことが豊かさなのか?本当に自分に必要なものは何なのか?と自分の生活を見直すきっかけになります。
自分のワードローブを見直して、自分にぴったりくる10着を探してみませんか?
服以外のところで言うと、わたしはこの本を読んでテレビと別れる決意をしました。
テレビがない今はあった頃より確実に幸せです!
フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質"を高める秘訣~
- 作者: ジェニファー・L・スコット,神崎朗子
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2014/10/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Elizabeth Gilbert "BIG MAGIC"
"Eat, Pray, Love(食べて祈って恋をして)"の著者が書いた自己啓発本。
この手の本ってどうしても苦手で自分でも読みたくないし、他人にも薦めたくないのですが、見た目のかわいさがこれをカバーしてくれています。
インスピレーションの妖精だとか、わりとスピリチュアルなそして感覚的な話も多いですが、とりあえずポジティブに背中を押してくれる本です。
この本を読んだら、もう前に進む以外の選択肢はありません!
その中からも好きな言葉を2つ。
1. When courage dies, creativity dies with it.
2. Most things have already been done- but they have not yet been done by you.
Big Magic: Creative Living Beyond Fear
- 作者: Elizabeth Gilbert
- 出版社/メーカー: Bloomsbury Publishing
- 発売日: 2015/09/22
- メディア: Kindle版
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わたしが読んだのは原版ですが、いつの間にか日本語版も出ていました。
- 作者: エリザベス・ギルバート,Elizabeth Gilbert,神奈川夏子
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2017/10/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ミステリーの名作たちを愛でる
アガサ・クリスティー著 『ゼロ時間へ』
再び登場のアガサ・クリスティー。
私が彼女にドハマリしたきっかけの本です。
序盤で殺人が起こらないことから、一体誰が殺されるの?と思いながら読み進めなければなりません。
すべての登場人物を魅力的かつリアルに描いているところはさすがクリスティー。
こんなに楽しめるミステリーがあるとはと感動した作品です。
セバスチャン・ジャプリゾ著 『シンデレラの罠』
すっきりしない、もやっと系が好きなら大好物なはず。
主人公が探偵であり犯人であり被害者であり証人という訳がわからない4役、そして登場人物のドやミという名前の奇妙さが物語の雰囲気を盛り上げます。
フランス推理小説大賞を受賞した名作です。
江戸川乱歩著 『孤島の鬼』
おすすめするのに少し躊躇してしまうけど、日本に生まれたからには読みましょう、江戸川乱歩。
なぜ躊躇しちゃうってトラウマになるからです。
最初に出たとある登場人物の深い傷の話と最後繋がったときの「ああ、なるほど」というのと出てくる人や起こることが気持ち悪すぎて正直それしか覚えていません。
まじでこわいです。
でもこの奇妙さの種類って多分日本独特のもの、ぜひ読んでわたしとトラウマを共有してください。
以上 10冊を厳選したので、次に会った時に友人に薦めてみようと思います。
通勤時間暇してる方、ぜひ読んでみてくださいね。
tangerine