tange's daily squandering

I walk. I talk. I write stuff.

EDMに飽きた人、苦手な人に読んでほしい!ここ1年の聴くべきEDMとDJ音楽をピックアップしてみた。

 

 

EDMは死んだ

 

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2014年にdeadmau5がEDMの死を予言し、2016年にはEDMの死が確実視された。

世界各地に広がったUltraを始めとするEDMフェスに、DJの長者番付ランキングなど、EDMは大きくなりすぎたと言われた。

音楽産業に大きなインパクト、そしてビッグマネーをもたらしたが、一過性のブームに過ぎなかったと。

 

今となって思うのだけれど、EDMはビッグウェーブだった。

EDMのベースを築いてきたDJ達がいて、それを世界を巻き込むほどの大きな波へと仕上げたEDMの申し子達がいて、元祖のレイバーやら、波に乗ったり飲み込まれたりした新鋭のDJや他ジャンルのアーティスト、パーティーピーポーがいた。

「EDMを音楽と認めない」クールな人たちでさえ、こうやってEDMについて嫌いだとか話題にせざるを得なかったしね。

 

確かに荒れ狂うような大きな波はなくなったと思う。

EDMというのが音楽のジャンルそのものをさすというよりは、世界各地のフェスを自家用ジェットで飛び回るDJがいて、彼らが創り出し回す音楽に花かんむりをつけた人びとが熱狂して、お互いへのLoveとかRespectを表明したり、今日の平和への祈りをシェアしたりする非日常な体験に近いところがあったと思う。

EDMは現代的平和ムーブメントだったし、私たちにその絶景を見せてくれた。

 

でも今となっては誰もinstagramでシェアされるDJの綺羅びやかな生活に驚いたりしない。

大多数の人はもう花かんむりをつけてお台場に出かけることもない。

 

EDMが死んだから?

 

Maybe,

 

じゃあエレクトロダンスミュージックという音楽それ自体も死んだから?

 

 

Maybe not.

 

EDMというビッグパーティは落ち着きを見せても、エレクトロダンスミュージックは死んではいない。

最近だとポップもEDMも区別がつかなくなっていると言われるように、違うジャンルの中にも影響を及ぼし根を下ろしている。

それに、前にも増して多様性もある。

EDMの死が叫ばれてからも、これぞEDMというサウンドを作り続けるDJ、ファンクサウンドを取り入れたCalvin Harrisに代表されるように新境地を開拓したDJ達がいる。

彼らは精力的に活動を続け、このブームと共に去ってたまるものかと今日まで生き残ってきた。

この記事ではパーティが去った後に生まれた「本当の」エレクトロダンスミュージックの名曲たちを紹介していきたい。

 

*選曲の基準=大きくランキングに影響を受けながらも、その中でも個人的に良いと思える「踊れる」音楽を基準に選びました。またEDMとされるものだけでなく、派生するジャンルやエレクトロ音楽のDJによる曲もピックアップしています。

 

 

David Guetta ft Justin Bieber - 2U 

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EDMのブーム先端を走っていたDavid Guettaによる2017年の大・大・大ヒット曲。

最近はあまり目立った活躍がなかったけど、これまで"Sexy Bitch"から"Where Them Girls At"まで彼の勢いは本当にすごかった。

このビッグDJが作り出したのがこれ、"2U ft. Justin Bieber"

 

Justinを起用してるのももちろん大ヒットの要因でしょう。

スキャンダルも多いし、個人的には彼にアイドル的な魅力も感じなかったけど、Justinは純粋に良いシンガーだと思う。

彼自身の曲もそうだけど、フューチャリングするアーティストとしても絶対間違いがない。

同じく2017年に大ヒットしたラテンソング"Despacito"を聴いたら、実はJustinの声がどれだけ甘いかってことがわかるはず。

 

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癖がなく爽やかで甘い声がどんな楽曲にもマッチします。

しかも大ヒットを呼び込むこと間違いなしでございます。

これ何の宣伝?(笑)

 

Justinの声が乗ったメロディが「緩」なら「急」がしっかりついていて、ただ甘いだけでないかっこいいナンバーに仕上がっているのはDavid Guettaの手腕。

オリジナルMVより再生回数が多い(何と約3.5億回!)美しいビクトリアシークレットのエンジェルたちにも癒やされる。

 

 

 Martin Garrix & Troye Sivan - There For You

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わたしが推しに推したい個人的なベストがこれ。

Martin Garrixと言うと、"Animal"とか"Tremolo"に代表されるようにバッキバキサウンドのイメージを持ってる方が多いのではないでしょうか。

ここ最近はDua Lipaをフューチャリングした"Scared To Be Lonley"みたいな聴かせるナンバーも多いです。

"There For You"も間違いなく聴かせる、というよりもはや聴き惚れてしまうこのナンバー、美少年(Troye Sivan)の美声+Martinの生み出す綺麗な中にも力強さが残るサウンドの組み合わせが最高です。

 

 

Martin Garrix & Brooks - Byte 

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いやいや、俺はMartinの初期サウンドが好きなんやで!という人にオススメしたいのはこちら。

Martin感をビシビシ感じてください。

あと"Pizza"あたりもオススメです。

 

 

David Guetta, Martin Garrix & Brooks - Like I Do

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ここで紹介したいのが、David Guetta, Martin Garrix, Brooksによるこのトラック。

控えめに言っても最強の布陣です。

EDM界のレジェンドが生み出す親しみやすい曲調にMartin+Brooksの強めのサウンドが相まって、癖になるトラックに仕上がっています。

もはや「EDM死んでいなかったのでは?」と思わされる一曲。

 

 

The Chainsmokers & Coldplay - Something Just Like This

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2017年、人々を一番驚かせたのはこの楽曲ではないでしょうか。

ヒットを連発して脂が乗りまくっているThe Chainsmokers+ハズレがないColdplay=大ヒット、この式わかりますね?

何とYouTubeの再生回数10億突破です。

美サウンドクリエーター2組による、いい意味で万人受けしやすい踊れるナンバー。

 

EDMにも果敢に参入するColdplay、怖いものなしか。

音楽界を牽引するベテランなのにこのチャレンジ精神ですよ、みなさん。

4月だけ意識高めで、GWに忘れてそのあと3月までぐうたらし続けるわたしと大違いです。

Coldplayはアルバム毎に新しいことをやってるし、それぞれテーマがあってかっこいい。

ただEDMに乗っかったようにはなっておらず、VerseはColdplay感が出てているのがさすがです。

 

あとThe Chainsmokers=美サウンドみたいになってるけど、"Selfie"作ってたのも彼らだからね。

 

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The Chainsmokers - Paris

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2017年夏に一番聴いた曲。

ちなみにMVは上に貼ったLyrics Videoがおすすめです。

Alexis Renが最高にかわいいので。

 

"Paris"は最近のThe Chainsmokers美サウンドを代表する曲ですね。

思わず口ずさみたくなる美メロが、今となってはThe Chainsmokersの真骨頂。

いやー、"Selfie"からの変貌がすごいしこわい(笑)

 

このゆったりしたVerseから力強い見せ場にっていう展開は"Closer", "Something Just Like This"どころか、ほかのEDMにも通ずるところがあるし、ポップスであれロックであれ王道的な作りなんじゃ...と思うのだけれど、それでも飽きずに聴いてしまいます。

ポップもEDMも境目なんてありゃしないみたいな話がありましたが、The Chainsmokersはまさしくこれに貢献していますよね。

2017年は"Something Just Like This"も含めて、彼らの年だったのでは?

 

※2018年も衰えていません。

 

youtu.be

 

 「甘美なサウンドで多くの人々を酔わせた罪」で捕まらないかなぁ。

 

 

Kygo, Selena Gomez - It Ain't Me (with Selena Gomez)

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YouTubeでEDMを検索すると、かなりの確率で検索結果に登場するのが"Kygo Mix"

みんなKygo大好きすぎですか。

Kygoの功績は、プログレッシブだったりトラップだったりしたところに(トロピカルサウンドとよく言われていますが)チル系の要素をもたらしたところ。

 

病室で眠る恋人の前でスマイリーのTシャツを着て踊るなんて不謹慎すぎですが、全部Kygoの音楽のせいなんです。

Sing alongできるパートに、彼特有のトロピカル感の混じったサウンドの戦略的なこの曲に、踊らない人なんていますか?

 

 

Galantis - Rich Boy (Official Lyric Video)

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実は最近一番推してるのがGalantisです。

GalantisはわりとEDMっぽく分かりやすい曲が多くて耳に残りやすいくせに、「もうEDMなんて流行んないよね」的な古さが全くなく、むしろフューチャーサウンド感があるというのが勝手な印象。

わたしの頭の中では20XX年の人間と宇宙人とその他の種族が宇宙平和的に一緒に踊っています(笑)

Seafoxというこの不思議なお面のせいでしょうか...

超主観で書いてしまいましたが、音楽なんて超主観なトピックですよね。

お許しください。

 

 

Galantis - Salvage (Up All Night) feat. Poo Bear

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もう1曲、Galantisから。

実はこれがGalantisにハマった曲でもあります。

 

そして気になるPoo Bear...くまのプーさん

彼、Justin Bieberの"What Do You Mesn?"などに代表されるヒット曲を手がけたことで有名らしいのですが、プーさんというからには純粋な可愛い少年(プーさんというよりクリストファーロビンソン寄り)に違いない!と思って調べてみたら(笑)

気になった方は調べて欲しいのですが、まぁクリストファーロビンソンとは程遠い、お腹がいい感じにプーさんな優しそうなおじさんでした(笑)

 

 

Calvin Harris - Slide ft. Frank Ocean, Migos

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最後にこれは聴いとかなきゃいけないよなというDJ兼プロデューサー。

冒頭の記事でも名前を出したCalvin Harrisです。

EDM的な路線から一気に志向を変更し、ファンクサウンドを展開しました。

いい意味で期待を裏切ったアーティストで、本来のディスコを追求していく姿勢が素晴らしいです。

 

それにタイミングが良いですよね。

もうみんながEDMいいや〜となった時にこの音楽。

ちょっと前まで彼自身がバリバリに作ってヒット飛ばしてたのに...

証拠↓ 

youtu.be

 

そこでこんな完成度が高いもの出されたら、そうそう!こういう音楽で踊りたかったんだ!と素直に歓喜してしまう。

さすがMartin Garrixに師匠にしたいと慕われているだけあります。

 

タイミングが良い件は置いといて、そもそも彼のルーツがディスコだったので、原点回帰したという感じでしょうか。

1stアルバムの名前も"I Created Disco"だし、以前はyoutubeのユーザ名もicreateddiscoだった気がするんですが...

今となっては変わってしまっているので確かめようがありませんが。

 

youtu.be

 

どんだけ女の子好きやねん(笑)

 

 

 

 

さて、絶対聴くべき!と推したいのはここまでですが、おまけにもう少し幅広にEDMやDJ音楽を雑に載せていきたいと思います。

もうしばらくお付き合いください。

 

Alan Walker - The Spectre

youtu.be

 

個人的にあまり好みのサウンドではないのですが、こういうジャンル好きな人にはおすすめ。

絶対好きでしょ?

好みが合わないのが残念です、来世でお会いしましょう。

 

 

Marshmello - FLY

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個人的に苦手なMarshmelloですが、この曲は結構いいなと思っています。

綺麗さに混じる癖の強いベースサウンドが特徴的。

音響が良いクラブで聴いたら、絶対気持ちいいやつ。

 

 

Mura Masa & Charli XCX - 1 Night

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イントロから中毒になる一曲。

Mura Masaはご察しのとおり、日本の名刀「村正」からとられています。

ちょっと親近感。

 

  

Jonas Blue - Mama ft. William Singe

youtu.be

 

これを聴いたあとにあなたは必ず口ずさむ。

Mama mama mama mama~~♪ 

 

 

CamelPhat & Elderbrook 'Cola'

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かっこいいし、おしゃれ。

これを聴いてたらモテそう。

2018年グラミー賞のダンスミュージック部門でノミネートされました。 

 

 

Bonobo: Bambro Koyo Ganda (feat. Innov Gnawa)

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少し毛色が違いますが、Bonoboも聴いてほしい。 

ディープなところまで突き詰めたい人にオススメ、エクスペリメンタルなサウンドが多いです。

 

 

 

 

 

いやーーーーーー、疲れた。

この記事を書き上げるまで、約2週間かかってしまいました。

 

「EDMは死んだ」なんてカッコつけた書き出しをし、そして偉そうなことを書いていますが、わたしもそう思っていた一人なんですよね。

2014年にUltraに参戦して、「なるほど。確かに音楽は好きだけどわたしには向いてないかも」なんて思ったわけです。

40代でも現役バリバリのDJもいるけど、本音を言うと20代半ばになってくるとクラブでイェーイみたいなのももう辛くなってきた。

Party all night?

もう日付が変わったら寝たいんですよ、こっちは。

そうやってエレクトロダンスミュージック自体からも遠ざかっていきました。

 

EDMは本当にビッグパーティな要素が強かったので、それに苦手意識を感じた人も多いんじゃないかなと思います。

だからといってその周辺の音楽までシャットアウトするのはもったいない。

バンド音楽も同じで、会場の独特な雰囲気に染まれたら楽しいんだろうけど、正直ライブに行くのはちょっとキツイなと思うバンドはいます。

 

今回この記事を書こうと思ったのは、友人と旅行に行った時に懐メロとしてEDMを久しぶりに聴いたり、結婚式(詳しくはもう一つのブログ『倫敦式』を参照ください)で踊ったりして、音楽それ自体はすごく良いし楽しみ方もなんでもいいんだなぁと思ったこと。

そうやって昔聴いてた曲を聴き直したり、最近の曲もチェックしました。

別にクラブやフェスに行かなくても、近しい友人また自分一人で家で聴いて踊ったっていいんです。

自由に楽しんだらいいし、でもせっかくのいい音楽をなんとなくで拒否してたらもったいないよなーと思っただけです。

一つでも皆さんが「いいな」「悪くないな」と思う曲があったら幸いです!

 

tangerine